【ADA基礎講座②】ロードマップで分かるカルダノの今後

カルダノについて

カルダノが創設されるまで

2014年にEthereumを離れたCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)とJeremy Wood(ジェレミー・ウッド)は、2015年にCardanoの計画を立てました。Hoskinsonは、ベンチャーキャピタルを受け入れて会社を設立することを望んでおり、一方、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)はそれを非営利組織として維持したかったため、Ethereumを離れることになりました。

その後、WoodとHoskinsonは、企業、政府、教育機関が使用するためのブロックチェーンを開発するために、IOHKという会社を共同設立しました。その後、2017年にByronがリリースされ、カルダノのメインネットが稼働しました。

ここから先は、Cardano開発の概要を示す”カルダノロードマップ”の押さえておくべき点をピックアップしてお伝えします。

Byron(バイロン)期

Cardanoの最初のビジョンは、2017年にByron期として実現しました。Byron期には、Ouroborosと呼ばれる最初のプルーフ・オブ・ステーク・プロトコルが採用され、ADAという暗号通貨が生まれました

更に、IOHKのDaedalusウォレットや、EmurgoのYoroiウォレットもリリースされました。また、Byron期は未来のブロックチェーンを生み出す人々が集まるコミュニティが形成された時期でもありました。

Shelley(シェリー)期

Shelley期は、Cardanoの成長と発展の時代であり、分散化を最適化するために必要な初期の重要なステップです。また、この期間は、将来の新しいアプリケーションエコシステムの準備期間でもあります。Shelley期には、より多くのノードがCardanoコミュニティによって実行されるようになり、分散化が進み、安全性と堅牢性が向上しました。

また、委任およびステーキングも導入され、ユーザーはステークプールに自分のステークを委任して報酬を得ることができるようになりました。またカルダノは、Shelley期が終了するまでに、他の大規模なブロックチェーンに比べて50〜100倍分散化され、1000程度のステークプールで平衡状態に達するように設計されていました。

Goguen(ゴーゲン)期

Goguen期は、Cardanoネットワークにおけるスマートコントラクトの統合によって機能性が大きく発展する期間であり、Shelley期でシステムの中核が分散化された後に、分散型アプリケーション(DApps)を構築する機能が追加されました。また、Goguenの開発はShelleyと並行して行われました。

Goguen期には、スマートコントラクトという新たな機能が加わり、Cardanoの有用性をさらに拡大しました。Goguen期の目標の1つに、関数型プログラミング言語Haskellを使用したスマートコントラクト専用の開発言語であるPlutusの構築がありました。また、Marloweを使用して、金融アプリケーション用スマートコントラクトの作成を簡単に行えるようにしました。

さらに、GoguenではCardanoの核となる機能の改良も行われ、マルチアセット台帳が追加されます。これにより、ユーザーは、カルダノ上で独自のトークンを発行することが可能になりました。

Basho(バショー)期

Basho期は、Cardanoネットワークのパフォーマンス改善やスケーラビリティ向上、相互運用性の開発に注力する期間です。これまでの開発期が新機能の追加に重点を置いていたのに対し、Bashoでは規模の拡大や大量のトランザクションを伴うアプリケーション導入のサポートを強化します。

また、サイドチェーンの導入がBashoの中心となる開発であり、これによって、新しいブロックチェーンがCardanoメインチェーンと相互運用性を持つことができます。サイドチェーンは、メインチェーンから仕事を移すことで、メインチェーンのネットワークのキャパシティを拡大させることが可能です。また、新機能を実験的に導入する際にも活用できます。

さらに、Basho期ではアカウントモデルを並行して機能させることができるようになります。これにより、Cardanoの相互運用性が高まり、新しいタイプのユースケースをサポートすることが可能となります。

Voltaire(ヴォルテール)期

Voltaire期は、Cardanoネットワークが完全に分散化されるために必要な段階です。これにより、ネットワーク参加者は、ステークと投票権を使用して、将来の開発に影響を与えることができるようになります。

また、投票システムによって、ネットワーク改善案を提出することができ、トレジャリーシステムによって、開発者に資金を提供することができます。これにより、IOHKの管理下から離れ、コミュニティがCardanoを成長・進化させるために必要なものがすべて手に入ります。

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