シンギュラリティネット(SingularityNET)とは?
SingularityNETは、分散型で、民主的で、包括的な汎用人工知能(AGI)を創造することを使命として Ben Goertzel 博士によって設立された分散型AIマーケットプレイスです。ブロックチェーン技術を採用しており、AIサービス提供者とユーザーが仲介者なしにやり取りできる、安全で透明性の高いプラットフォームとなっています。
SingularityNETのチームには、経験豊富なエンジニア、科学者、研究者、起業家、マーケティング担当者がいます。また、SingularityNETの中核となるプラットフォームとAIチームは、応用分野に特化した専門チームによってさらに補完されています。
*汎用人工知能(AGI)=人間に近い知能を持つ人工知能のこと。
AGIXトークン
AGIXは、SingularityNETのユーティリティトークンです。分散型AIマーケットプレイスでの取引やAIサービスへのアクセスを世界規模で可能にします。AGIXトークンはCardanoやEthereumのような複数のチェーンで機能しており、AGIXの保有者はSingularityNETの組織内で、より高いレベルのガバナンスに参加することができます。
さらに、AGIXの保有者はAGIXをステーキングしてプラットフォームに流動性を提供し、その貢献に対して報酬を得ることができます。また、すべてのSingularityNET内のトークン化されたスピンオフ・プロジェクトトークンの5%がAGIXトークン保有者に割り当てられており、エアドロップされます。
資金調達(トークンセール)
(https://icodrops.com/singularitynet/より引用)
2017年に行われたSingularityNETの資金調達(トークンセール)では、たったの1分でトークンが完売したと話題になりました。このトークンセールでは、合計32,847,814ドル(約40億円)分のETHが調達されました。
このトークンセールイベントで調達した資金は、ネットワークの長期的な存続を保証するために分配されます。配分の内訳は、ブロックチェーンとプラットフォームの開発(26%)、AI(20%)、IoT(22%)、ビジネス開発(32%)となっています。
イーサリアムとカルダノ
もともとAGIXトークンは、AGIトークンと呼ばれており、イーサリアムのみを基盤としたERC-20トークンでした。しかし、現在ではブリッジという機能を使用し、イーサリアムおよびカルダノをベースとしたトークンとなっています。
2020年10月1日に発表された公式の記事では、「イーサリアムのスピードとコストの問題により、SingluarityNETのブロックチェーン基盤の代替案を検討している。」と記載されており、一つのブロックチェーンに依存しないため、AGIXの一部をカルダノに移行を検討していると発表されました。
そして、2022年4月18日に、イーサリアムベースのAGIXとカルダノベースのAGIXを交換することができる「AGIX ERC-20コンバーターブリッジ」がメインネットで稼働したことが発表されました。つまり、このブリッジによって、誰でもイーサリアムウォレットの AGIX-ETH をカルダノウォレットの AGIX-ADA に、またはその逆に変換できるようになったということです。
こちらの動画では、アニメーションでコンバーターブリッジの仕組みが分かりやすく解説されています。
シンギュラリティネットの製品
AIプラットフォーム
AIマーケットプレイスは、ユーザーが簡単にプラットフォームに登録されたAIサービスを見つけ、試すことができる場所です。ユーザーはAGIXトークンを使って直接、またはPaypalとの統合を利用して法定通貨でサービスの料金を支払うことができます。
(https://beta.singularitynet.io/)
また、AIサービス提供者は、AIマーケットプレイスにAIサービスを公開し収益化することが可能です。現在、テキスト生成、画像の超解像度化、感情認識システム、など85個もの様々なAIが公開されています。
さらに、AIサービス提供者は、SingluarityNETが提供している「AIパブリッシャー(AI Publisher)」というツールを用いて、利用分析、チーム管理と調整、AIサービスの財務管理などができます。
ステーキング
AGIXホルダーは、AGIXをステークすることでAGIXトークンで報酬を得ることができます。
(https://staking.singularitynet.io/landing/openstake)
イーサベースのAGIXホルダーは、30日間のセッションでAGIXトークンをステークすることができます。30日間のステーク期間終了後、ユーザーはトークンのステークを継続するか、またはステーク期間中に獲得した報酬とともにトークンを引き出すことができます。
カルダノベースのAGIXでは、1つのステーキングエポックがユーザーフェーズと報酬配布期間で構成され、合計14日間続きます。ユーザーフェーズ中、ユーザーはAGIXを11日間、無制限に入金および引き出しできます。一方、報酬配布期間は報酬の計算と配布期間を表します。この期間中、報酬を計算して分配するためにトークンが3日間ロックされます。
シンギュラリティネットブリッジ
(https://bridge.singularitynet.io/)
シンギュラリティネットブリッジにより、誰でもEthereumウォレットにあるAGIX-ETHトークンをCardanoウォレットにあるAGIX-ADAトークンに、またはその逆も可能です。
2024年1月23日 の時点では、イーサリアムとカルダノ間で、AGIX、NTX、RJV、CGV の4つのトークンのブリッジが可能です。
シンギュラリティネットエコシステム
SingluarityNETは、AGIの基盤を構築する一方で、AIサービスプラットフォームでのAGIXトークンの大規模な利用を生み出すエコシステムも立ち上げています。
これらのSingularityNETのスピンオフは、DeFi、ロボット工学、バイオテクノロジーと生命科学、ゲームとメディア、芸術とエンターテインメント(音楽)、エンタープライズ向けのAIなど、多くのプロジェクトが開発されています。
また、SingularityNETは、これらのベンチャー企業に指導、資金提供、専門知識を提供するインキュベーターのような役割を果たしています。
カルダノ上のAGIXの買い方・ステーキング方法
カルダノ上のDEXを使用してAGIXを買う方法と注意点や、現在世界で516名しか行っていないAGIXのステーキング方法について解説した委任者限定記事を執筆しました。
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